先日、大阪・関西万博を訪れてきました。正午過ぎの入場だったので、当社がツアーを手がけているバルカン・コーカサスエリアのパビリオンを中心に見学。今回の万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」のためか、ツーリズム色よりもテクノロジーや科学を前面に押し出した展示・映像が多い印象で、とくに単独で出展しているパビリオンほど、その傾向が強かったように感じました。
セルビア
セルビア館のコンセプト「浮遊する森(Floating Forest)」という通り、外観は緑で覆われています。展示はセルビアの偉大な科学者やスポーツ選手の功績なども「Society of Play(遊びの社会)」というテーマのもとにあるものというコンセプトのようで、ビー玉を転がして動く仕組みや、2027年にベオグラードで開催される認定万博へのカウントダウン時計があったり、そのキャラを自作出来るコーナーがあったり。出口付近では、セルビア国旗カラーのビー玉がもらえます。
1階にはレストラン&バーもあり、チェバッピ(1本入りで880円!)やブレクなどが食べられますよ。
ブルガリア
完全入れ替え制なので、列が進むのに時間がかかりますが、進むときは一気に数十人ごと進みます。いくつかの部屋を順番に回っていきながら映像による細菌の働きなどのプレゼンテーション。選択肢をスマホで選ぶ参加形式のものもありました。1970年の大阪万博で日本にヨーグルトを紹介したブルガリア。その際には皇族の方々もお召し上がりになったそう。乳酸菌をイメージした「ラクトちゃん」がマスコットで、一緒に写真を取っている方が多かったです。
トルコ
入ると、フロアの中央にトルコと日本の国旗に描かれた月と太陽をかたどったものがあり、なんだか幻想的な雰囲気。奥に進むとカッパドキアをイメージしたような内装になり、壁の映像では美味しそうなトルコ料理がたくさん映し出されていました。一番奥にはショップがあり、ターキッシュエアラインズのビジネスクラスシートの展示も。パビリオンの前ではもちろんドンドルマ(トルコ風アイスクリーム)やケバブなどのキッチンカーも出ていました。
アゼルバイジャン
入口には、水路を張り巡らして各ゲートごとに女性の像が回転しているという、とても印象的なあぷろーと。「七つの美」を表しているそう。内部では、アゼルバイジャンの紹介映像を皆が一度に観ます。出たところにショップ、3Fにレストランがありますが、ご当地モノは売り切れも多く、いつ入荷するかも未定というのが残念。
コモンズA館
コソボ
上に書いたシグネチャーパビリオンとは異なり、コソボに関する割と一般的な情報が多かったように思います。
北マケドニア
一般情報半分と、スコピエ地震の後に日本人建築家・丹下健三氏による都市設計の展示が半分といったイメージ。
コモンズC館
クロアチア
ブース内を水の流れているチューブを触りながら歩きます。チューブによって温度が異なり、クロアチアの気候の多様性を体感できるようになっています。
スロベニア
スロベニアの緑豊かな自然の中を、自転車+VRゴーグルで走る体験ができます。ツーリズムEXPOのような情報ブースもあったのが、今回見て回った中では珍しく感じました。
モンテネグロ
バーチャルで森の中を歩けたり、寝転んでリラックスできるので、けっこう回転が遅いです。
コモンズD館
モルドバ
こちらも割と一般的な情報が多かったように思いますが、奥に入ると紙粘土で作ったかのような着色されていないモルドバの文化や伝統を示すオブジェが展示されています。鏡張りなので随分と広がりがあるように見え、おもてなしの心が永久であることを表しているとか。
行けなかったパビリオンやブース
閉場の21時までいましたが、時間切れで行けなかったのは、ルーマニア、アルメニア。
そもそも出展していない国
行く前に公式サイトでバルカン・コーカサス地域のパビリオン・ブースの場所をリストアップしておいたのですが、ボスニア、アルバニア、ギリシャ、ジョージアはなかった様子。
まとめ
テーマに沿った先進的な展示や映像が多く、「未来のヒント・未来をイメージする旅」のようでもありました。なので各国のパビリオンは、よくコンセプトを理解しないと分かりにくい面があるようにも感じました。その点、国のパビリオンよりも企業パビリオンの方がテーマ性が明確で、それをまさに表しているのが「未来の都市」パビリオンかと。来場者の選択で未来が決まっていくという体験型シアターや、最新テクノロジーによる色々な機器の展示・体験などがあり、楽しかったです。