ガルニ神殿から車で約20分ほどのところにある、一枚岩をくり貫いて作られた岩窟修道院です。キリストの脇腹を突いたロンギヌスの槍の一部がここで発見されたことに因み、槍を意味する「ギガルド」の名が冠せられました。
その歴史は古く、初期キリスト教時代にはすでに創設されていたと言われており、今日残っている中央聖堂は、13世紀に建設されたもので、天井には、イスラム建築のムカルナスの影響ともられる鍾乳石装飾が施され、僧院や礼拝堂、食堂などは聖堂の北側の洞窟に設けられていました。
また、周辺にはあちこちに洞窟があることからアイリヴァンク(洞窟修道院)とも呼ばれ、修道士たちはそこで禁欲的な生活を送っていたと言われています。
ゲガルド修道院とアザト川上流域は、2000年にユネスコの世界遺産に登録されました。