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  • スロベニア・プトゥイのクレントヴァニエとは?春を呼ぶ仮面祭りを解説!

2026.02.12

スロベニア・プトゥイのクレントヴァニエとは?春を呼ぶ仮面祭りを解説!

スロベニアバルカン旧ユーゴ東欧

スロベニア・プトゥイの「クレントヴァニエ」 冬を追い払い、春を呼ぶ祭り

スロベニア東部、ドラヴァ川沿いの町プトゥイ(Ptuj)。
国内最古の町ともいわれるこの小さな町で、毎年2月に開催されるのが「クレントヴァニエ(Kurentovanje)」です。
石畳の旧市街に響き渡る重低音の鐘の音。
羊の毛皮をまとい、仮面をつけた異形の存在が町を練り歩きます。
それが、この祭りの主役「クレント(Kurent)」です。

クレントとは? 羊皮をまとった来訪神

クレントは、羊の皮を身にまとい、腰にはいくつもの大きなカウベル。
歩くたび、跳ねるたびに、重く響く音を鳴らします。
その姿は、日本の「なまはげ」に例えられることもあります。
どこか恐ろしく、しかしどこか愛嬌もある。彼らは「悪霊を払い、春と豊穣をもたらす来訪神」的な存在です。
もともとは農村部の伝統儀礼が起源とされ、現在はユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
観光イベントでありながら、地域に根ざした信仰や民俗の延長線上にある行事である点が、この祭りの大きな特徴です。

祭りの始まりは、「クレントのジャンプ」

クレントヴァニエは、2月2日の「聖燭祭」の深夜に行われる「クレントのジャンプ」から始まります。
焚き火の周りに集まったクレントたちが、一斉に鐘を鳴らしながら跳ね回る――その瞬間が、象徴的な「冬の終わり」の合図です。
氷点下になることもある夜の空気の中、火と鐘の音だけが闇に響く光景は、観光ショーというより、古い儀式に立ち会っている感覚に近いものがあります。

町を埋め尽くす多様なパレード

祭り期間中、プトゥイの旧市街では大小さまざまなパレードが行われます。
クレントだけでなく、槍持ち、ジプシー、耕作者など、伝統的な民族衣装に身を包んだキャラクターが次々と登場します。
どの役柄にも意味があり、農耕や季節の循環と結びついた象徴が込められています。
規模としてはヴェネツィアのカーニバルのような華美さとは異なり、より土着的で、地域の人々が主体となる祝祭です。

祭りとともに楽しむプトゥイのワインと伝統菓子

プトゥイは、スロベニア有数のワイン産地でもあります。
スロベニア最古のワイナリーのひとつとされる「プトゥイスカ・クレット(Ptujska klet)」では、地域のワイン文化に触れることができます。
祭りの時期には、温かい料理やワインの屋台も並び、くるみや蜂蜜を使った伝統的な菓子パン「ポティツァ(Potica)」なども味わえます。
寒さの中で飲む地元ワインの一杯は、祝祭の高揚感と相まって、記憶に残る体験になるでしょう。

プトゥイという町の空気感

首都リュブリャーナからは車で約1時間半〜2時間ほど。
オーストリア国境にも比較的近い、ワイン産地としても知られるエリアです。
旧市街はコンパクトで、城を見上げる丘、修道院、川沿いの風景と、歩いて回れる規模。
大都市の喧騒とは無縁で、どこか東欧らしい穏やかな時間が流れています。
祭り期間中は町全体が祝祭モードになりますが、プトゥイ自体が小さな町のため、
混雑はあるものの「大都市のカーニバル」とは雰囲気が異なります。

実際に訪れるなら知っておきたいこと

クレントヴァニエは例年2月前半に開催されます。
期間中には大小さまざまなイベントやパレードが行われ、メインパレードの日は特に賑わいます。

▼注意したいポイント
・祭り期間中は宿泊施設が早めに埋まる傾向があります
・リュブリャーナやマリボルからの日帰りも可能ですが、夜の雰囲気も楽しむなら1泊がおすすめ
・防寒対策は必須(氷点下になることもあります)
・開催日程は毎年微調整されるため、要事前確認

地方都市ゆえ、公共交通の本数は多くありません。
移動計画は余裕を持って組むか、専用車のご利用が安心です。

「観光地巡り」とは違う体験を求める方へ

ヨーロッパのカーニバルといえば、ヴェネツィアやケルンが有名です。
一方で、プトゥイのクレントヴァニエは、もっと素朴で、もっと土地に根ざしたお祭り。
「観光客向けに整えられたイベント」というよりも、地元の人々の季節の節目に立ち会う旅として、プトゥイのクレントヴァニエは印象深い体験になるでしょう。
この時期にあえてスロベニア東部を訪れる理由になる行事のひとつでもありますね。

スロベニア周遊と組み合わせるなら

・リュブリャーナ旧市街
・ブレッド湖
・ポストイナ鍾乳洞やシュコツィヤン鍾乳洞
・ワインの産地マリボル周辺

定番の見どころと組み合わせることで、自然・歴史・民俗文化がバランスよく体験できる行程が組めます。
スロベニア旅行の全体像はこちらからご覧ください。

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