ザグレブから東へ約300km、国境の町でドナウ川の対岸はセルビアです。ドナウ川とヴゥカ川の合流地点にあり、河港として栄えていましたが、旧ユーゴスラビアの紛争時の1991年8月25日から11月18日の87日間の激しい戦火により、街は徹底的に破壊され壊滅状態となり、サラエボと並ぶ最悪の激戦地となってしまいました。住民の犠牲1,000人以上、5,000人以上が強制収容所に入れられた他、多くの行方不明者や難民が出て、ヨーロッパでは第二次世界大戦以来最悪の出来事でもありました。
無数の弾痕の残る貯水塔は、この出来事を忘れないため、都市計画により保存されています。 攻撃を受けた病院の地下には博物館が開館し、フランシスコ会修道院も今ではきれいに修復されていますが、一部は荒れたままにしてあります。
このヴコヴァルでの戦いを映画化したものに、「ブコバルに手紙は届かない」があります。