ブルガリア北東部シューメンの東、マダラ高原の高さ100mの断崖の、周りに足場のない地上から23m付近に刻まれた縦2.5m、横3mという中世初期の巨大なレリーフです。制作方法等は未解明です。
このレリーフは710年頃に描かれ、騎士は当時のこの地の支配者テルヴェル自身で、現在のブルガリア人に連なる土着のスラブ人たちとまじわったブルガール人たちの遺跡であると推測されていますが、騎士像の周りに中世ギリシャ語で記されている断片的な碑文からは、もう少し時代を下らせる見解があるほか、古代トラキア人に結び付けて、トラキア人の神を描いたとする仮説や、聖ゲオルギウスを描いたものだとする説などもあります。
1979年にユネスコの世界遺産に登録されました。