EXPOの余波その2 旅行業法とその運用の実情 2017/10/20

日本の旅行会社とお客様との取引は、保険などと同じく「契約」で、旅行会社は旅行業法という法律に基づいて日々の業務を行っております。

現状、日本の旅行会社は5つの区分があり、いずれも該当省庁に登録をしています。
また、旅行契約も5つに分かれており、それぞれの旅行会社の登録区分によって、扱える範囲が異なっています。詳しくはこちらのサイトをご参照下さい。

当社は第3種旅行業なので、自社企画のいわゆるパックツアー(募集型企画旅行)は海外・国内とも扱えないので、すべてオーダーメイド(受注型企画旅行または手配旅行)でのご提案をしています。

とはいえ、当社の扱う地域は、まだ(特に日本語での)観光・旅行の情報が多くはないところが多いです。例えば、1週間でクロアチアとスロベニアに行きたい!できればボスニアやモンテネグロも!といったときに、果たしてどれだけの人がすんなり日程を思い描くことが出来るでしょうか?

そんなことから、当社ホームページでは参考となるプランや概算金額を表示していました。ところがここに、東京都庁から指摘が入ったのです。

その理由は、「第1種旅行会社の企画実施する「海外の募集型企画旅行(いわるゆパッケージツアー)」と誤認をさせる恐れがあるため、第3種旅行会社である当社が過去例以外の旅行代金や概算金額を弊社ホームページ上に掲載することは、良からぬ事である。「ツアー番号」という標記も同様に、そのままその内容で申し込めるというように見えるので、良からぬ事である。」とのことです。

日々の業務の現実では、記載の日程どおりの依頼・手配となる事はまずないですし、各日程の下には、「これは一例で様々なアレンジを承る旨」の一文が入っているにも関わらず、そもそもパック旅行が前提に立っている上記のような解釈は、旅行の個人旅行化が進んでいるこの時代、はたして実情とどれだけあっているのか? また、過去例以外の一切の現行のモデルプランとその概算金額、どのプランかの目印も表示しないことが、お客様にとっては誤認というよりは不透明性・不便さを感じさせるようで、果たして本当にこれが旅行者側にとってプラスなのか、はなはだ疑問です。

とはいえ、日本法人である以上、法律やお役所の言うことには従うべきですから、ツアー番号は管理番号と表記を変え、概算金額は削除して「お問合せ下さい」とし、過去のお客様のご旅行代金を一覧表にしました。
この変更に果たして実際、どれだけの意味があるのでしょう?

1952年に制定された旅行業法は、少しずつ改正はされてはきているものの、まだまだ実情との乖離が大きいと感じています。
あまりにこのような状況が続くと、海外企業の進出や日本企業の流出の拡大により、日本の旅行業界が衰退していくのをかえって法律が助長していることになると思います。

投稿日: 2017年10月20日 / タグ: , , ,