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コソボ・アルバニア研修旅行 by JATA
7月には日本旅行業協会(JATA)とコソボ大使館、アルバニア大使館、ターキッシュエアラインズによる視察ツアーに参加してきました。初開催のコソボの気合の入れようがすごく、スケジュールが分刻み!「アイドル並みだよね~、人生の中でこれだけスケジューリングされて動いたことがないよ~」などと言っていました(笑)。それだけ色々なものを見せて体験させてくれたいのですよね、有難いことです。しょっちゅう「あと2分で行きますよ~」と追い立てられていたので、2分=「ドゥ ミニュータ~!」というアルバニア語を覚えてしまいましたよ(笑)イタリア語に近いですね。
今回の参加メンバーは、主に旅行会社担当者でしたが、エアラインの方やブロガーさんもいて、我々とは違う視点が興味深く参考になりました。同じ時間を過ごしても、人によってこんなに書き方が違うのですよね~。ブロガーさんの記事が素晴らしいので、いわゆるレポート的なことはそちらにお任せしちゃうことにします^^;
UKOARAさんのサイト:コソボ・アルバニア
トラベルジェイピー内記事:コソボ / アルバニア (記事下のその他のトピックへのリンクがあります)
一方、私は私ならではの定点観測的な視点で、率直に思ったことを書いてみます。ドキドキ!
コソボ
初めてコソボを訪れたのは、独立宣言直後の2008年の夏でした。
以来、だいぶ復興が進んできたなという印象。
写真は、ジャコヴァの2013年と2018年の様子です。
ただそれは、建物というより、人々の雰囲気。良くも悪くもすごく一生懸命というか、エネルギッシュな気がしました。
コソボに来る前はマケドニアにいたので、あのおおらかさとは全く違う感じがしました。実際そんな印象をマケドニア人に話すと、彼らも同感と。
相変わらず失業率が高いようで、昼間からカフェでお茶している光景も良く目にしますが、「チンチャンチョン」攻撃はかなり減ったように感じました(グループで動いていることが多かったからかもしれませんが)。それって、心の豊かさや精神的余裕、教育や生活水準や民度の向上、情報や生活空間の拡大も要因だと思うのです。
ちょっと考えさせられるのは、グラチャニツァの街は行き、ホテルでランチも食べているのに修道院の脇を通っても訪問はなく、街中にセルビア国旗が目に付くけれどここがセルビア系の街とかいう案内はないとか。コソボの世界遺産としては中世セルビアの4つの修道院ですが、1つも訪れませんでした。「そこは皆既に行程に入れているから…」とのことですが、であればプリズレン旧市街やプリシュティナ市街もそうな訳で…。
この旅行を公費で実施している以上、「国策」としての観光へのスタンスがそういうものであるというのであれば、それはそれですごく潔くてよろしいとは思いますが、バランスは良くないなと。偏った知識や無知は本当に恐ろしいです。
そんなもう一つ別の事例は、両手でつくるアルバニア国旗にもあるあの双頭の鷲のポーズの件。少し前のロシアW杯でニュースになったため現地で流行っているのでしょうか、しばしば見かけましたし(逆に以前はそうでもなかった気がする)、写真を撮るときにピースと同じ感覚で勧められたり。
それをみていると、コソボやアルバニアに行く人は、ぜひセルビアも訪れてほしいと強く思いました。ベオグラードの旧中央駅に程近い通りのあの空爆跡を見て、どう感じますか?
(黄色いタクシーが写っているのがプリシュティナ、その下がベオグラード)
アルバニア
アイドル並みの分刻みスケジュールとは打って変わって、のんびりモードのアルバニアでした。こちらでも、以前ほど物珍しげに見られるのは減ったように思います。そしてティラナの中心街南方のマザーテレサ広場のお店も減っていました、共産主義的などーんとした大きなのっぺりした建物ばかりで、かなり寂しい感じ…。あのマクドナルドもどきもなくなっていて残念…。逆に北方のスカンデルベグ広場は、色々な建設ラッシュらしく、バリケードがあちこちにあって、以前のあの広々とした広場の雰囲気は失われていました。
そのうちに、というか既に、コソボとアルバニアでは、コソボの方が発展している印象を受けました。復興マネーってすごいですね。。。そりゃあコソボはいくら街中にアルバニア国旗を掲げようとも、「国」としてはアルバニアとは一緒にはなりたくないわけですよ。。。うーむ。
「国の旗はこっち(青地に黄色の国土と星)だけど、心の旗はこっち(赤字に黒の双頭の鷲)」という、あるコソボの人の言葉は、正直すぎるなあ~と思いました。
そんなアルバニアの、ツーリズムのキャッチコピーは「Go Your Own Way」。観光局の人いわく、他に良い標語が出てきたら変えるそうですが、笑っちゃうほど色々とぴったりすぎて、なかなかこれを越えるのは難しいのではないかな~と^^;
共通というか、まとめというか。
どちらでも、着いた初日に現地旅行会社とのビジネスミーティングがありました。
今やメール・電話と、世界中ボーダーレスで顔を合わせることなく取引をすることが出来ますが、特にそんな距離も時差もあって顔が見えない相手だからこそ、こうして直接会って話すことは、信頼関係の構築や、その後のやりとりの円滑化にとても大事だなといつも思います。
ところで、訪れた観光地はこんなところです。
・ガジメ洞窟
・ノボボルド城
・ウルピアーナ遺跡
・スルタンムラトの墓
・プリシュティナ(民族博物館やカトリック大聖堂(昨年完成!)など)
・プレカズ戦争メモリアル
(「スケンデライ」は市の名称で、「プレカズ」が村の名称だそう)
・ルゴヴァ渓谷(VIPライン見学。風が強いと実施されないことあり。)
・ペーヤ
・ユニークのクーラ
・ジャコヴァ
・プリズレン
・プリズレン城
・ストーンキャッスルワイナリー(写真は2013年と2018年!)・プレヴァッラ
・ブレゾヴィツァ
・レジャ
・ティラナ
・クルヤ
・ドゥレス(円形劇場跡と考古学博物館)
・べラット
・アポロニア
そのほかにもホテル視察やお茶タイムもあり、盛りだくさん!
・プリシュティナ:シリウス、スイスダイヤモンド、エメラルド
・グラチャニツァ:グラチャニツァ
・ペーヤ:ドゥカジニ(写真はチトーが泊まったというPresidential room)、チャルダキ
・ジャコヴァ:チャルシア・エ・ユパヴェ、ハッピー、ラ・ヴィラ
・プリズレンと近郊:セレアンダ、セントラム、ホテル・シャーリ
・ティラナ:MAKアルバニアホテル(旧シェラトン)、ベストウェスタンパークリナス
それにしても、食事はどれもほんとにおいしくて、やっぱりバルカンの食事は好きだな~と。
おススメのレストラン情報やはみ出し情報は別の記事で!
投稿日: 2018年08月26日 / タグ: JATA, アルバニア, コソボ, バルカン, レポート, 旧ユーゴ, 東欧

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